5月/17/2013

奄美梅雨入りしてからずっと雨です。

いつの間にか梅雨入りして、それからずっと雨降ってます。

そんなに強い雨ではないのですが、ずっと降ってるのでそろそろ崖崩れが心配です。

うちの家もあまり水はけが良くないので長雨になると不安です。

まぁ心配してても仕方ないですし、雨はそのうちやみますから元気にお仕事頑張ります!

 

今日はちょこちょこ色んな事をしていたのですが、

久しぶりにこれをやりました。

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綛上げ(かせあげ)という作業です。

私が通常使用する糸は最初から綛状態(糸だけで輪っかになっている状態)なのですが、

ごくたまに写真の奥の様にコーンに巻かれた状態の糸を使う事があります。

私達は糸を染めてから使うので、まずは糸を染め易い形=綛状態、にしなくてはなりません。

そこで綛上げという作業を行うのです。

今回はちょっと太めの糸でしたので回転数は1500回(大島紬に使用する一般的な絹糸は2000回転)にしました。

 

このまま糸を取り上げると後で苦労するので取り上げる時にこんな作業をします。

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アゼ取りです。綛上げされる時、自動的に糸が巻き取り易い様に道を作ってくれています。

その状態を出来るだけキープしておく為に、糸道がバラバラにならない様に、

このようなアゼを何カ所かに作っておきます。

この糸は泥染めする予定なので多目にアゼを取りました。

泥染めはかなり糸に負担がかかるので出来るだけ後の作業が楽になる様に、

このような準備が必要不可欠なのです。

 

今日綛上げした糸が生地になるのはまだ先になりますが、

じっくり育てていい生地にしたいと思います。

5月/11/2013

奄美に梅雨を告げる花が咲きました。

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この花は「イジュ」という奄美大島〜与那国島の固有のツバキ科の花です。

奄美の梅雨時期を代表する花の一つで山間部によく見られ、写真の様な可愛い白い花を咲かせます。

写真はうちの庭にあるイジュで、昨日まで蕾だったのですが、今日の雨で一部ですが咲いてくれました。

もうすぐ梅雨なんだなぁと思うとちょっと憂鬱ですが、この花を見て元気を出して頑張って行きたいと思います。

 

ブログの更新が少ないですが実は最近ひたすら機織りをやっておりまして、今日やっと一段落しました。

一段落なのでまだまだ作業はたんまり残っていますが…。

 

織りが終わって今はフサ作りをしています。

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両端のフサを作るのに約2時間。

集中しているとあっという間に時間が過ぎていきます。

音の出ない作業なので、主に早朝や深夜に作業しています。

今日の夜も頑張ってフサを作ります。

そして明日は久しぶりの泥染めです。

5月も忙しく楽しんで頑張ります!

5月/02/2013

いつの間にか5月になってました。

気付けばもう5月。

連休中の方もいるでしょうし明日からどこかへお出かけになる人も多い事でしょう。

奄美もリゾート地ですからGW中は観光客も増えにわかに賑わう時期です。

私は中々暦通りには休めないので毎年ちょっと切なくなりますが。

 

今日はこれを買いました。

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これは筬歯です。

15.5算(ヨミ)という密度の物です。

1cm間に31本の糸を入れて反物を織ります。

7マルキ、9マルキの大島紬を織る時に使います。

この筬は竹で出来ていて、今は新品を手に入れる事は奄美ではまず出来ません。

 

新しい物は金筬という金属の筬歯だけです。

金属の筬は、仕上がりが固くなる、ギラギラ光る、重たい、等あまり人気がありません。

竹筬を使いたいとこなのですが新しい物は手に入らないので、古い物を直しながら使う事になります。

今日買った筬歯も新品ではなく古い物を修理した物です。

伝統のある品物には古くから伝わる技術と、そして道具があります。

技術だけ残っても伝統を残す事は出来ません。

私達大島紬を作る職人もどんどん減っていますが、私達が使う道具を作っている職人はもっともっと少ないのです。

 

そこで私達が考えたのが「奄美の伝統と技術で新しい物創り」です。

伝統の技術、道具はそのままに今の時代にあった新しい物を創り出そうという事です。

これは私達の物作りのコンセプトです。

これからも大島紬という素晴らしい伝統を後世に伝え残して行く為に様々な製品を創り出していきます!

乞うご期待!